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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
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会議録情報
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平成三年十月二十一日(月曜日)    午後一時開会     ―――――――――――――    委員の異動  十月三日     辞任         補欠選任      井上 哲夫君     池田  治君  十月十八日     辞任         補欠選任      会田 長栄君     三上 隆雄君  十月十九日     辞任         補欠選任      青木 薪次君     堀  利和君      常松 克安君     及川 順郎君      勝木 健司君     寺崎 昭久君  十月二十一日     辞任         補欠選任      及川 順郎君     常松 克安君     ―――――――――――――   出席者は左のとおり。     委員長         鈴木 和美君     理 事                 木暮 山人君                 陣内 孝雄君                 篠崎 年子君     委 員                 青木 幹雄君                 秋山  肇君                 鈴木 貞敏君                 初村滝一郎君                 松尾 官平君                 守住 有信君                 野別 隆俊君                 堀  利和君                 三上 隆雄君                 渡辺 四郎君                 及川 順郎君                 林  紀子君                 池田  治君                 寺崎 昭久君    国務大臣        国 務 大 臣        (国土庁長官)  西田  司君    事務局側        常任委員会専門        員        駒澤 一夫君    説明員        国土庁防災局長  鹿島 尚武君        文化庁文化財保        護部伝統文化課        長        渡邉  隆君        厚生省社会局施        設課長      松本 省藏君        農林水産大臣官        房審議官     今藤 洋海君        農林水産省構造        改善局農政部農        地業務課長    澤井 義雄君        農林水産省農蚕        園芸局果樹花き        課長       小高 良彦君        農林水産省食品        流通局野菜計画        課長       小松 兼一君        食糧庁業務部買        入課長      平野  愃君        林野庁指導部計        画課長      田中 正則君        林野庁指導部治        山課長      工藤 裕士君        水産庁漁政部漁        業保険課長    石川 賢広君        資源エネルギー        庁公益事業部技        術課長      谷口 富裕君        中小企業庁長官        官房倒産対策室        長        小林 憲明君        運輸省鉄道局業        務課長      小幡 政人君        運輸省鉄道局施        設課長      山田 隆二君        気象庁海洋気象        部海務課長    松崎 正夫君        建設省河川局治        水課長      日野 峻栄君        建設省河川局防        災課長      加藤  昭君        自治大臣官房参        事官       北里 敏明君     ―――――――――――――   本日の会議に付した案件 ○災害対策樹立に関する調査  (台風第十九号等の被害対策に関する件) ○理事補欠選任の件     ―――――――――――――
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
1
鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る三日、井上哲夫君が委員を辞任され、その補欠として池田治君が選任されました。  また、去る十八日、会田長栄君が委員を辞任され、その補欠として三上隆雄君が選任されました。  また、去る十九日、勝木健司君、常松克安君、青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として寺崎昭久君、及川順郎君、堀利和君が選任されました。     ―――――――――――――
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
2
鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  まず、台風第十九号等の被害状況について、政府から報告を聴取いたします。国土庁鹿島防災局長。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
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鹿島尚武
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国土庁防災局長
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○説明員(鹿島尚武君) 台風第十九号関係の被害状況について御説明申し上げます。まず、気象状況でございますが、台風第十九号は九月十三日九時、マーシャル諸島の東で弱い熱帯低気圧として発生し、西に進み、十六日九時に台風となり、その後発達しながら進みまして、二十七日十六時過ぎ、犬型で非常に強い勢力を保ったまま長崎県佐世保市の南に上陸しました。その後、日本海を北東に進み、二十八日八時前に北海道渡島半島に再上陸し、同じ日の十五時に千島近海で温帯低気圧に変わりました。この間、台風の接近、通過に伴い沖縄県から北海道までの広い範囲で強い風が吹きました。また、台風の接近、上陸によって日本の南海上にあった前線の活動が活発になり、前線と台風による降雨が重なりまして、三重県から西のところどころで総雨量二百ミリ以上の大雨となりました。  以上のような台風第十九号の接近、上陸、通過に伴う強風と大雨により、お手元に配付申し上げました資料のような大きな被害が発生いたしました。  資料をごらんいただきたいと存じます。  まず、一ページ目でございます。  人的被害でございますが、十月十八日現在、消防庁の調べによりますと、死者六十名、負傷者二千五百八十一名となっております。また、住家被害につきましては、全壊千百三十一棟、半壊一万六百四棟、床上浸水五千百十四棟、床下浸水一万九千六百三十七棟となっております。さらに、道路で二千五百四十二カ所、河川で四百七十四カ所において被害が生じており、八十二カ所においてがけ崩れ、四十五カ所において鉄道の不通が発生いたしました。  二ページ目をお開きいただきます。  主な施設被害について触れでございます。一まず、建設省関係の公共土木施設被害でございますが、直轄と補助を合わせまして約三百六十二億円の被害が発生しております。支部省関係でも、公立学校施設、公立社会教育施設などで約百八十四億円の被害が報告されております。  次に、三ページ目をお開きいただきます。  運輸省関係では、港湾施設等で約百六十三億円の被害が報告されております。また、今回の台風が大雨のほかに暴風を伴ったいわゆる風台風であったことから、強風による被害が多く、人的被害、住家被害が甚大であったのに加えて、電力関係の被害では、通産省調べによりますと、送電鉄塔や電柱の倒壊等により延べ約七百四十万戸の停電が発生しました。各電力会社において鋭意復旧に努め、十月四日にはすべて復旧いたしました。  資料にはございませんが、同じく強風によるリンゴ等の農作物や水産関係、林業関係被害も多く発生しておりますが、これについては、農地、農業用施設等の被害も含めまして農林水産省より別途御報告いたします。  災害救助法は、青森、広島、山口、愛媛、福岡、長崎、熊本の各県、合計二十五市町に適用されました。  災害対策本部は、秋田県初め七県と六百十四の市町村において設置されました。  政府といたしましても、今回相次いで発生しました台風災害に対し、九月二十日、九月三十日に開催しました災害対策関係省庁連絡会議での申し合わせに基づき、被災者に対する適切な救護救済措置を講ずるとともに、鉄道、道路、河川、農業用施設等被災施設の早期復旧等の所要の対策を推進しているところであります。  台風十九号関係の被害状況についての御報告は以上でございますが、今後とも関係省庁等と密接な連携をとり、対策に万全を期してまいりたいと考えております。  なお、台風十七号及び十八号の被害状況につきましては、御参考までに、お手元の四ページ目でございますが、資料を配付申し上げております。説明は省略させていただきます。  以上でございます。
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
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鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) 次に、農林水産省今藤大臣官房審議官。
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
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今藤洋海
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) お手元に配付してございます資料に基づきまして、台風第十七号、十八号、十九号によります農林漁業関係の被害について御報告申し上げます。  まず、被害の概況でございますが、台風十七、十八、十九号によりまして、九州地方及び東北地方を中心に全国的な広い範囲にわたって農林水産業関係に大きな被害が発生いたしました。その被害額は、現在調査中でございますが、十月十四日までの都道府県報告によれば、果樹等の農産物、森林等を含め、農林漁業関係で総額六千億円を超える状況となっております。  次に、災害対策本部の設置状況でございますが、十月一日、本省内に農林水産省災害対策本部を設置するとともに、九州、中国四国、東北の各農政局に災害対策本部、林野庁に災害対策推進本部、水産庁に災害対策連絡会議をそれぞれ設置し、被害状況の把握、対策指導に万全を期しているところでございます。  次に、現地調査でございますが、被災後直ちに東北、関東、九州地方の主要被災地にそれぞれ審議官クラスをベッドとする調査団を派遣し被害状況の迅速的確な把握に努めたほか、このほかの全国の主な被災県についても担当者を派遣し被害状況を調査しているところでございます。また、特に果樹被害につきましては、深刻な状況を示しております県に対しまして、本省及び農政局の担当官並びに果樹試験場のエキスパートによる特別なチームを派遣して、被害状況の調査及び技術指導を実施しているところでございます。  次に、これら被害に対しまして現在までに講じた措置といたしましては、被災農林漁業者の実情に応じた既往貸付制度資金の償還条件の緩和の指導、自作農維持資金等の融資枠の確保等の金融対策、農業共済金等の早期支払いの指導等の共済対策、果樹、水稲等について各県等に対し技術指導を行っているところでございます。  最後に、これらの被害に対します今後の対策等についての考えでございますが、被害状況の迅速的確な把握に努めているところであり、取りまとめの結果を待って天災融資法の発動等について検討するとともに、農地、農業用施設、森林、治山施設、漁港、漁業用施設等の災害復旧については、現地の準備が整い次第早期査定を行い、被災箇所の早期復旧に努めるなど、対策に万全を期してまいる考えでございます。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
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鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) 以上で政府からの報告の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  なお、渡辺君と三上君から参考までに写真の回覧の申し出がございました。これを許可いたしておりますので、御賛同いただきたいと思います。  それでは、質疑のある方は順次御発言を願います。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
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渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 私は、冒頭、十七号、十八号、十九号でたくさんの死傷者を初め多くの被害をこうむった被災者の皆さんに心から御冥福とお見舞いを申し上げたいと思います。  そこで、今説明がありましたように、九月十四日に上陸をいたしました台風十七号で日本列島全体が大きな傷跡を残し、特に資材あるいは人手不足等の中で必死に被災者の皆さんが修復に努力を続けておるさなか、今世紀経験をしたことがないというふうに古老の皆さんも言っておりますが、九月二十七日以降の十九号台風によって全国的に大きな被害を残したことについて、特に私は九州を中心にきょうはいろいろ実情を申し上げて、長官なりあるいは各省庁の御見解を以下お伺いしたいと思います。  先ほどお話がありましたように、死者六十名、そのうち九州関係が二十名を既に超えておる、あるいは負傷者だけでも二千五百八十一名、うち九州が千四百九十二名、家屋の被害は、全壊、半壊、一部破損を含めて約五十万戸、そのうち九州が約三十九万戸、全体の八〇%。以上が示すように、本当に今度の場合の九州は壊滅的というほどの幾つかの県に集中した被害を受けました。  先ほどお話もありましたが、その中でも特に電話関係を中心とする電気通信施設関係の被害も、十七号で島原半島で御承知のとおり高圧線の鉄塔が倒れました。そして、仮設の鉄塔を建てておりましたが、これがまた十九号で倒れてしまう。また、十九号台風で倒れた高圧線の点検中に九州電力の方が山の索道にひっかかりまして、ヘリコプターが墜落をして三名の方がお亡くなりになるというようなことで、十七号で九州、中国関係で電話関係が四万二千三百の加入者が被害を受けておりまして、そのうち四万一千が九州に集中をする、あるいは十九号では全国で二十九万九千の加入者、そのうち九州が十六万四千、中国が六万八千、これまた八〇%以上の被害が集中をしております。  電力関係も、先ほど申し上げましたように、特に九州関係に集中をしておりまして、十七号、十九号で、先ほど十九号は全国的に約七百四十万戸、合わせますと全体で九百四十五万七千戸余りが停電をし、そのうち九州電力関係だけでも四百四十六万四千戸の家庭が停電で不自由な生活を実はしてまいりました。  それぞれ、各都道府県、自治体が災害対策本部を設置し、先ほどの本委員会でもありましたように、一部自治体には災害救助法を適用しながら、そして局地的な緊急災害援助対策等も指定をされて努力しておりましたが、今回の場合も、例えば福岡県だけでも九市三十九町村がいわゆる災害対策本部を設置して、そして福岡県の県南の二市一町は私も調査に行ってまいりましたが、どの世帯が破損をしておるかわからない、もう手をつけられないということで、柳川、大川、そして城島という町では全世帯に三間の四間の十二坪のシートを各世帯に一枚ずつ配って応急措置をお願いする以外にない、このくらいの実は大きな被害を受けておるところです。その後、各自治体とも九月議会の中で、これはもう台風議会というふうに言われましたが、大変な被災者に対する対策問題で地方議会も論議が集中しておったようです。  この中で、ぜひ私が長官にお願い、御要望申し上げたいというのは、もう早急に激甚地災害の御指定をいただいて、そして早急な対策をお願いしたいというのが第一点でございます。それから第二に、制度融資を含めて関係各省庁で十分なひとつ御検討を願って、先ほど申し上げましたように、今世紀最大の台風による災害ではないか、こういう被災の実態を踏まえて、山林、果樹、水産、そして商工業等、中長期的な対応について、被災者の皆さんを救済するために十分ひとつ政府と各自治体、関係団体が協議を重ねて、要望に最大限こたえていただくように私はお願いを申し上げたいと思うんですが、まず長官の御所見をお伺いしたいと思います。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
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西田司
にしだまもる
自由民主党
国土庁長官
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○国務大臣(西田司君) 最初に、台風十九号によりましてとうとい人命を失われた方々が数多くあるわけでございますが、心から御冥福をお祈りいたしたいと思っております。あわせて、今回の災害に遭われた皆さん方、大変御苦労をいただいておるわけでございますが、これまた心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。  さて、御質問にお答えをいたしますが、御承知のように、激甚災の指定は、その指定基準によりおのおのの災害の被害状況に応じて行うものでございます。今回の災害の被害状況については、現在関係地方公共団体及び関係省庁におきまして鋭意調査を進めているところでございます。  台風十九号により農作物等に相当大きな被害が発生をしているととらえておりますので、私どもといたしましてもこの事態を大変憂慮しておるところでございます。国土庁といたしましては、被害状況についてさらに的確な報告を一日も早く農林水産省を初め関係省庁よりいただきまして、関係地方公共団体ともよく協議、連携を図りながら御趣旨に沿っていきたい、このように考えております。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
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渡辺四郎
わたなべしろう
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○渡辺四郎君 今の長官の非常に力強い御決意をお伺いして、もう私は激甚地災害に指定をしていただける、こういうことを前提に以下いろいろと質問を申し上げてまいりたいと思うんです。  まず、十七号、十八号による風水害で特に被害を受けておりました農作物関係について、今度の十九号で、丸の福岡県では有明海の、特に大川市、柳川市地帯ですが、衆議院でもお話があったと思うんですが、私も一緒に行って実はいただいてまいりましたが、これがその地方の稲の穂です。写真も回しておりますが、これはもう本当にススキみたいな格好の穂になってしまっておりまして、収穫皆無です。これは、十九号は特に雨が少なかったものですから、塩分がついておりまして、その塩分が落ちない。塩分による被害というのは、農家の皆さんにお聞きをしますと、後から後からひどくなってくるというのが実態のようです。  そういう点で、幾つかの点について申し上げてみたいと思うんですが、やっぱりこういうことは重なると申しますが、私どもの福岡県の県南地方というのは、ことしの麦作、麦の方も大変お世話をかけまして天災融資をいただいておりますが、冷害、長雨で天災融資を受けながら県も独自に利子補給をやってやっと立ち直りの努力を継続中でありましたが、それに追い打ちをかけて今度のこういう十九号による被害の実態です。本当に農家の皆さんは大変な実はショックを受けて、お二人ほど会いたいということでお伺いをいたしましたが、布団をかぶったまま、もう会ったってどうしようもない、こういうことで起きてこなかった。実は私ら調査に参りましたが、そういう対応の仕方をするほど農家の皆さんが落ち込んでしまっておるという実態であるわけです。  そういう中で、米とか麦だけでなく、今度の場合は水稲ですが、それ以外に、先ほどもお話がありましたように施設園芸関係、特にハウスの倒壊でナスやあるいはイチゴの苗までやられてしまっておる。そのほか、福岡の場合は特に大きかったのがナシの木、あるいは富有柿という有名なカキがありますが、そのカキが落下するだけでなくて、樹葉、葉っぱまで風で飛ばされてしまっておるものですから、これは農水省関係の方はわかると思うんですが、来年からの花芽のつきが非常に悪くなる。これがもとに戻るのには三年ぐらいかかるんではないか。そうすると、その間の収穫がかなり落ちてくるということで、園芸農家の皆さんもそういう部分については非常にやっぱり頭を痛めておる。  それから水産関係は、特に私の方、柳川地区というのはノリの養殖地帯でありますが、大体六月ごろからノリの養殖の枠の竹の準備をするわけです。一本百円ぐらいの竹を買って準備をするわけですが、これが十七号と十九号で二回にわたって全部流されてしまって、今から竹を切っても間に合わない。ちょうどノリの種つけ時期が今であるものですから、これは一体どうするのかということで水産業者の皆さん、ノリ養殖業者の皆さんも非常に実は頭を痛めておるというのが実態であるわけです。この農水産の関係だけでも十七号、十九号で福岡県だけで三百八十九億円というふうに今のところ県でまとめた被害額が出ておるようです。  それにプラスして今度の災害で特に注目しなきゃいけないのが、森林関係の被害です。これが実は大変な被害になりました。林業関係の経営者というのは農業と兼業の経営者が多い。あるいは水産と農業の兼業経営者が多い。そういう中で、ダブルで被害を受けておるものですから、大変厳しい今の後継者対策あるいは全体的に日本の産業の労働力不足が一番典型的にあらわれておるのが農林水産業ではないかと思いますが、そういう状況により拍車をかけてきて、これから先の後継者が果たして育つのかどうなのか、あるいはどんどん逃げてしまうんじゃないかということを古老の人たちも含めて心配をしておるわけです。  そういう中で、きょう特に私は農林水産大臣をお願いしておりましたが、他の会議で御出席できないということであります。  私は一月三十日の本会議でも海部総理を含めて山の問題あるいは水田の問題等についてもいろいろ御質問申し上げたわけですが、やっぱり国土庁と農水省が一緒になって国土保全上の視点に立って早期に政治施策として何か設けなければ、先ほどから申し上げますように、これから後の農林業の後継者問題あるいは労働力不足の問題等について、これは個々にお願いしておってもそういう手当てはとてもできないんではないか。ですから、政治の施策としてこれは実施をすべきではないか。国滅びて山河残れりという昔の言葉がありますが、本会議でも私は申し上げましたが、そうでなくて、山河が荒れて国土だけが残るという状態になってくるんではないか、非常に憂慮すべき実態ではないかという気がするわけです。  そういう関係で、農林水産大臣が見えておればそういう質問をする予定でございましたが、農水省の方のひとつ御見解をお伺いしたいと思うんです。
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会議録
10
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
10
今藤洋海
null
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 今先生からお話がございましたように、農林業につきましては、後継者の問題、労働力不足の問題、これがかねてから大変深刻化しているところに加えまして、今回台風十七、十八、十九といったような形で大きな災害を受けたわけでございます。そういうことで営農意欲というものが失われるということを私どもとしても一番懸念しておるところでございまして、大臣からも特にそういった点を十分留意して今回の災害の特性にかんがみて万全の対策を期すようにという強い指示も受けているところでございます。  私どもといたしましては、先ほど御説明いたしましたように、被害の調査なり金融対策、共済対策、技術指導、そういった既に緒についているものもございますが、さらに被害の状況を十分把握いたしまして、早急な災害復旧対策でございますとかさらなる金融措置等につきまして万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
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会議録
11
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
11
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 今、農水省の方からもそういう考え方が出されましたから、ぜひひとつ長官の方も農水大臣と一緒になっていただいて、私が申し上げたような趣旨で、国の施策として、これから先の農林業のあり方と申しますか、あるいは後継者対策を含めて、ぜひひとつそこら辺については御努力を要望しておきたいと思います。  今、農水省の方から融資問題についてのお話がございました。天災融資制度を含めて農水関係についてはたくさんの制度があるわけですが、農家の皆さんあるいは被災者の皆さんからお聞きをしますと、たくさんの制度はあるが帯に短したすきに長しというような実は意見等も聞くわけです。ここで、わかり切ったことですが、もう一度私は天災融資制度の目的そのものについてお聞きをしたいと思います。
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会議録
12
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
12
今藤洋海
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null
農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 天災融資制度の目的についてでございますが、御案内のように、被災農林漁業者に対します災害の関連制度といたしましては、収入減の補てん等に対します融資措置といたしまして農林漁業金融公庫の自作農維持資金等の経営維持安定資金がございます。さらに、営農再建に係ります融資措置といたしまして農林漁業金融公庫の各種の施設資金が災害復旧貸し付け制度としてございます。それに加えまして、今お尋ねの天災融資制度というのがあるわけでございます。  いずれも、通常の制度資金より有利な条件で資金を融通することによりまして被災農林漁業者に対します支援を行うというものでございますが、特に天災融資制度につきましては、被災農林漁業者が営農等を再開するために必要な経営資金等、当面短期的に必要となる資金を低利で長期的な条件で特別に融通することによりまして、経営面から被災農林漁業者の支援を図るということを目的としておるものでございます。
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会議録
13
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
13
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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null
○渡辺四郎君 確かに、今お話のあったようなことで、たくさんの制度でできるだけ低利というふうに言われておりますが、やっぱり利率関係もかなり高い部分がある。  先ほど申し上げましたように、例えば果樹の問題についても樹葉が落葉してしまうということになれば二、三年は花芽のつきが悪くて収穫が悪い。あるいは私が一番心配するのは、後ほと林野庁の方にお聞きをしたいと思っておりますけれども、林業関係というのは四十年、五十年しなければ一般的に収穫はないわけです。その中での問題として、果たして今の貸付期限の問題とかあるいは利率の問題とか、そういうことで本当に林業経営者が救われるかどうかという実は心配もあるわけですが、これは後ほど詳しく質問をしてまいりたいと思うんです。  今、政府の中で、少し出されましたけれども、資金面を含めていろいろ御検討なさっておると思うんですが、例えばその中で自作農維持資金なんかの部分がありますが、これが災害関係では利率が四・六%、ところが問題は、限度額が百五十万円ということになっておるわけですね。そうしますと、非常に規模の大きい農林業の経営者の場合に百五十万円では、せっかくいい制度がありながら、欲しいけれども余りにも額が少ないというような問題とかがありますが、ここらについて枠の拡大等を考えておられるかどうか、あるいは御検討願えるかどうかについてお聞きをしておきたいと思います。
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会議録
14
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
14
澤井義雄
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農林水産省構造改善局農政部農地業務課長
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○説明員(澤井義雄君) 自作農維持資金の災害関係の貸付限度額につきましては、ただいま先生御指摘されましたとおり、個人の場合は百五十万円とされているわけでございますが、この貸付限度額の引き上げ措置につきましては、天災融資法が発動されるような大災害で、かつ連年の災害による負債が著しく増高している場合に、被害の実情に応じまして講ぜられてきた経緯がございます。  現在、天災融資法の発動につきまして調査が行われているわけでございますが、私どもは自作農維持資金につきましても資金需要額等の調査を行っているところでござい雲して、この調査の結果に基づきまして円滑な融通の確保が図られるよう全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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会議録
15
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
15
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 今、農林漁業に共通の問題で施設資金の問題があります。これについても特に災害では利率が六・〇五%ということになりますが、激甚地災害の指定をしていただいて貸し付け後三年間は三%という制度等もあるようでございますが、そこらについてはひとつ積極的に農水省の方も努力をしていただいて、そして国土庁長官と一体となって激甚地災害の指定をしていただくような努力を特にお願いをしておきたいと思います。  そこで、施設災害も非常に大きいものですから、ここらについても枠の拡大問題を含めて資金対策について考えがあれば、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
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会議録
16
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
16
澤井義雄
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農林水産省構造改善局農政部農地業務課長
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○説明員(澤井義雄君) 自作農維持資金の災害関係の融資枠は二十四億円現在確保しているところでございますが、これにつきましてもさらに天災融資法が発動されるような大災害の場合は必要に応じまして別途特別枠を設定することもできることとされているわけでございます。  したがいまして、現在行っております調査に基づきまして、この面につきましても円滑な融通の確保が図られるよう全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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会議録
17
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
17
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 先ほど報告がありましたように、六千億を超す農林関係の被害でありますから、ぜひひとつ特別枠を起こしていただいて努力を願いたいということを御要望申し上げておきたいと思います。  それから、これは同じような内容ですが、経営資金の問題で天災資金の貸し付け問題、一般天災等の個人貸し付けが二百万という問題についても、今お話がありましたように、これも五百万というところまで引き上げがきくきかないというお話を聞いておりますが、青森県のリンゴを含めて大変な園芸関係についても被害を受けておるものですから、そこらもぜひひとつお願いをしておきたいと思います。  次に、農業共済問題について若干お伺いしたいと思うんです。  特に私は水稲関係だけについてお尋ねしたいと思うんですが、共済そのものが一〇〇%加入で三〇%以上の減収があった場合に初めて共済の適用になるんだというふうに聞いております。補償の対象はそういうことでよろしゅうございますか。
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会議録
18
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
18
今藤洋海
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 今のお尋ねの件でございますが、農業災害補償制度におきましては、ある程度の範囲の被害につきましては農家みずからの経営の中で対処していただく、自助努力によって損害の防止を図るという考えに基づいておりまして、一定限度までの損害については補てんを行わない。いわゆる足切りと言っておりますが、そういうものが、設けられております。水稲につきましては、一筆単位引受方式においては三〇%ということに相なっております。
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会議録
19
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
19
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 そうしますと、これは地域によって違うと思うんですが、収穫ゼロの場合の共済の補償金はアール当たり大体どのぐらいになるんでしょうか。
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会議録
20
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
20
今藤洋海
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 平成二年産の水稲の例で申し上げますと、福岡県の場合におきましては十アール当たりの基準単収が四百九十キログラムということでございまして、それにつきまして計算をいたしますと、十アール当たりの収穫皆無の場合の平均の支払い共済金は八万九千二十四円ということに相なります。
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会議録
21
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
21
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 ですから、三〇%天引きをした後の残りというふうな状況になるような気がするんです。一〇〇%共済に加入したとして、これは他の各種の共済との関連が私はあろうと思うんですけれども、そういう点で三〇%を天引きした残りについてどのくらいあるかという中での補償の問題ですから、十アール当たり八万九千二十四円ということになってくるんじゃないか。そうしますと、これではやっぱり専業農家は大きな被害があった場合にはとても私は生活ができないんじゃないかという気がしてならないわけです。  そこで、もう一つこの問題でお聞きをしたいわけですが、私自身も百姓の子でありますけれども昔のことでちょっとわからないわけですが、今、もみですか玄米ですか、選別機の問題、あの選別機の網の目が一・七ミリを採用しておるというふうに聞きますが、これは大体何年ごろから一・七ミリを採用しているんですか。
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会議録
22
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
22
今藤洋海
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 農作物共済におきます基準収穫量の設定につきましては、農林水産統計の水稲の収穫量調査に基づきまして行っておるわけでございます。この収穫基準は昭和三十一年から用いておるところでございます。
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会議録
23
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
23
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 だから、そこらが今の農業経営者の実態とこの基準とが余りにもやっぱり開きがあるんじゃないか。昭和三十一年ごろといいますと、食糧増産ですね。国自身も大きな力を入れて、質とかなんとかでなくとりあえずは増産に増産をというふうに声を上げていたころの選別機の一・七ミリだと思うんです。私らがいろいろ聞いてまいりましたが、今の良質米あるいは消費者のニーズに基づくおいしい米といいますと、選別機そのものの網の目が最低でも一・八五ミリないし一・九ミリぐらいなければ良質米はとれない、粒のいい米はとれないというふうに実は言われておるわけです。そういうふうに現実と合わない選別機をいまだに使っておるということに、やっぱり私は一つ問題があるんじゃないか  そうしますと、網の目が小さいものですから収穫量はたくさん残るわけですね。ふるいにかけて、網の目が小さいものですから残りが多くなる。そうしますと、災害に遭っても農業共済の方の補償金は少なくて済む。ところが、先ほど言いましたけれども、一・八五ミリないし一・九ミリぐらいの選別機にかけなければ、消費者のニーズに合わない、そういう良質な米がとれない。一・七ミリでやったそういう米というのは余りよく売れないわけですね。その上に、収穫量がふえたということになるものですから、補償そのものも少ない。  だから、ある農家のお年寄りがもう踏んだりけったりだという言葉を使われましたけれども、そこら辺は私はここら辺でもうやっぱり検討すべきじゃないかと思う。三十一年ごろのそういう選選別機の網の目をいまだに採用しておるということに少し行政のずれがあるんじゃないかという気がしてなりません。ですから、そこらをひとつぜひ早急に検討していただきたい。これは強く要望申し上げておきたいというふうに思っております。  それで、大臣が来ていないからぜひひとつお願いをしたいんですが、今度の場合、先ほど見ていただいたような実態です。これはふるいにかけても、青米といいますかくず米といいますか、いわゆる等外品、残ったにしてもそういう部分があると思うんです。しかし、これはもう今使いようがないものですから、政府の方でぜひひとつこの規格外の米については買い上げていただいて、そしていろいろ利用方法はあるようですから、そういう点をひとつぜひ農水省としては努力をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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会議録
24
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
24
平野愃
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食糧庁業務部買入課長
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○説明員(平野愃君) お答え申し上げます。  先般の台風等の被害によりまして規格外米が相当程度発生するというふうに見込まれておりまして、実情についてはただいま調査中でございます。  規格外米の政府買い入れにつきましては、関係者からの御要望が強いこと、それから被害地域の被害の実情等を踏まえまして検討をしてまいりたいというふうに考えております。
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会議録
25
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
25
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 それでは次に、通産省の方にお願いしたいと思うんですが、私自身も調査に行って本当に驚いたわけです。十七号で福岡の方でも、若干、私のうちも屋根が飛びましたし、車庫も飛びましたが、それに今度追い打ちをかけて十九号台風、本当に想像以上の被害が出ておる。  ですから、先ほど御報告がありましたようにいまだに被害がどんどんふえておると思うんですけれども、特に私の方の福岡県で十月十一日現在で商工業関係の被害額が約四百三十三億円だというふうに県議会に報告されておる資料をいただきました。これは企業庁の方も御承知のとおり、福岡の場合、大川地方の特に家具木工製造団地の被害がもう圧倒的に多くて、行ってみますと、工場の屋根そのものももちろんですが、商品倉庫あるいは事務所を含めた社屋等の屋根が飛んでしまっておるのです。それに若干の雨が降ったものですから、中の商品もいかれ、機械もいかれている。そういうことで大変な実は破損を受けておるわけです。  その後、早く何とかしなきゃいけない。ところがスレートがわらの職人さんがおらないわけです。ですから、工場の従業員の皆さんとかあるいは家族の人たちが上がって慌てて修理をする中で三人が落ちて亡くなる、あるいは既に五十人ですか福岡県だけでも落ちてけがをされて、また新たな労働災害だという問題で、労働基準監督署の方も経営者に対して今いろいろと指導を強めておるようですが、そういうふうな新たな労働災害まで発生してきておるわけです。  やはり被災者の中小企業の一日も早い立ち直りを図るために、特に商工金融関係の問題について中小企業庁の方も最大限の努力をお願いしたいと思うんですが、現在まで検討されておることなんかを含めてひとつ御見解をお願いしたいと思います。
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会議録
26
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
26
小林憲明
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中小企業庁長官官房総務課倒産対策室長
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○説明員(小林憲明君) お答え申し上げます。  今、先生御指摘ございましたように、台風十九号で商工業関係にも大きな被害が生じているわけでございます。特に福岡県では、今御指摘ございましたように、大川の家具木工団地、こういったようなところを中心にしまして風による被害、こういうもので大きな被害が中小企業者に生じているということは十分認識しておるところでございます。  当庁といたしましては、台風十九号の被害の発生以来、災害状況の把握に努めるとともに、これら被災された中小企業者の方々の救済のために、十月九日、福岡県を初めとしまして七県に対しまして政府系中小企業三機関の災害復旧貸し付けを発動したところでございます。これによりまして、従来の貸付枠に加えまして別枠で融資を受けられる、また据置期間が延長になるといったようなことで、今までの貸し付けにかなり弾力的に対応できるということになります。同時に、この三金融機関に対しまして、既往貸付金のございます中小企業者のために期限の延長、それから償還条件の緩和、こういった措置も講ずるようにというしことで指導をいたしたところでございます。  また、中小企業体質強化資金助成制度、これは県と国が資金を出し合いまして低利の中小企業金融をいたす制度でございますけれども、この制度を発動いたしまして、被災中小企業者に対し低利の融資を実施したところでございます。  さらに、先生御指摘ございました特に大川の家具木工団地につきましては、中小企業事業団の高度化融資事業、こういうものを利用されておられる方々が非常に多いわけでございますけれども、こういった方々に対しまして、中小企業事業団の災害復旧高度化事業というものがございますが、それを利用するということで災害の復旧を進めてまいりたいというふうに思っております。  当庁といたしましては、今後とも被災中小企業者の状況を十分注視しながら、こうした各般の措置が着実に実効を上げるようきめ細かい配慮をいたしながら対策に万全を期してまいりたい、こういうふうに考えております。
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会議録
27
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
27
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 ぜひ各省庁、各自治体あるいは被災害の皆さんも一生懸命努力をしておるわけですから、そういう点で政府の方もぜひひとつ力をおかしいただいて善処方をお願いしておきたいと思います。  それでは、林野庁の方に今からお伺いしたいと思うんですが、まず、十月十七日現在の朝日新聞の報道によりますと、森林の被害額が千七十八億円、そしてその内訳は、きょうも御報告がありましたが、民有林関係が八百八十六億円で国有林関係が百九十二億円というふうに報じられております。福岡県だけを見てみましても、民有林が二百二十一億円、国有林が百六十五億円というふうに言われています。  さっき写真を見ていただきましたが、私は二つの谷に入りまして風倒木を中心とした被害木の調査に行ってまいりました。特に、木材というのは他の製品と違いまして四十年ないし四十五年に一回しか収穫できない、いわゆる商品にならない。その間というのは植林から含めてずっと投資を続けてくるわけです。今度の場合、三十五年以上ぐらいの杉林に被害が集中しておるというのが特徴のようです。先ほど見ていただきましたように、これが英彦山の霊峰の頂上なんですが、この杉の木は八百年以上の樹齢ですね。それから、下の方の部分は三百年以上ぐらいたった杉なんですが、モミも含めて今度の場合がなりいかれておるようです。  そういうことからして、あと三年ないし五年すれば伐期に達する、やっと金になるというふうに夢見た林業経営者の皆さんが、本当に一瞬の風によってあんなにばらばらになってしまった。そして、後、植林する場合には、普通の植林より以上に地ごしらえを含めて手が要るわけですね。百五十万ぐらいで新たな植林ができるというのに、二百五十万ぐらいかけなきゃできないんじゃないか。それにプラスの労働力不足ということで、もうこのまま放置する以外にないというような方も実はたくさんおるわけですね。  私は、民有林全般とかあるいは国有林全般の問題は別にいたしまして、今度調査をした中で、先ほど見ていただきました一つの写真の方は福岡市の大水源、江川ダム、これが福岡市民の七〇%ぐらいの水を賄っておる水源なんですが、その上の水源保安林関係が相当多くやられておるという点も見てまいりました。  ですから、ここで、そういう点で林野庁にお聞きをしたいのは、まず各種の保安林の指定目的といいますか、それについてお伺いしたいと思います。
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会議録
28
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
28
工藤裕士
null
null
林野庁指導部治山課長
null
○説明員(工藤裕士君) お答え申し上げます。  各種保安林の指定目的でございますけれども、保安林制度、これは水源の涵養とか土砂の流出、崩壊の防備、公衆の保健等、公共の目的を達成するために特にこれらの機能を発揮させる必要のある森林を保安林として指定いたしまして、その森林の保全と適切な森林施業の確保を図ることによりまして森林の有する公益的機能を高度に発揮させるものでございまして、その指定目的によりまして十七種類に分かれているところでございます。
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会議録
29
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
29
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
null
null
○渡辺四郎君 保安林の種類とかそういう部分については私も幾らか知っておるつもりですが、今、山の問題がいろいろ問われておるわけです。この保安林そのものあるいは森林全体として、国土保全あるいは国民生活に及ぼす具体的な効用といいますか、そういう部分については林野庁としてはどういうふうなお考えを持っておられるかお聞きをしたいと思います。
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会議録
30
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
30
田中正則
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林野庁指導部計画課長
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○説明員(田中正則君) ただいま保安林について御説明申し上げましたが、森林はそもそも、先生御指摘のように、木材の生産機能といったようなことはもちろんでありますが、山地災害や洪水の防止などの国土保全機能、それに加えまして水資源を保持したりあるいは渇水を緩和するという水源酒養機能がございます。さらに、騒音の防止あるいは大気の浄化など生活環境の保全機能という各種の公益機能を有しておりまして、安全で潤いのある国土形成に重要な役割を果たしておるというふうに認識してございます。
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会議録
31
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
31
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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null
○渡辺四郎君 画本の政治全般もいろいろ議論がありまして、戦後ずっと続けてまいりました経済効率中心主義をやはり見直して、本当に国民そのものが恵まれた環境の中で生活ができるような政治にひとつ転換をしていこうじゃないかというのが、今、日本の政治が求めておる方向であるわけです。  そういう点から見て、今お話がありましたように、保安林関係というのは、私は大きく言って公共事業あるいは公共施設ではないかという気がしてならないわけです。これは先ほども申し上げましたけれども、国土保全あるいは国民生活の上からも、そういう私の考えについて、林野庁の方は保安林そのものは公共事業というふうにお考えになるかどうか、あるいは公共施設、公共物としてお考えになるかどうか、概念をひとつ伺いたいと思います。
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会議録
32
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
32
工藤裕士
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null
林野庁指導部治山課長
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○説明員(工藤裕士君) 先ほど御説明申し上げましたとおり、保安林の指定の目的を達成しますために、治山ダムの設置とかあるいは植栽等によります森林の造成もしくは維持に必要な事業、これを行う治山事業を実施しているところでございまして、これは公共事業ということで位置づけられているところでございます。
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会議録
33
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
33
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
null
null
○渡辺四郎君 そうしますと、今度の相次ぐ台風の被害によって相当面積の民有林、国有林の保安林が被害を受けておる、そういう中で、今林野庁が実施をしております民有林関係の保安林改良事業、これはいわゆる一般公共事業として実施をしておるというふうに私は思いますが、そういうとらえ方でいいでしょうか。
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会議録
34
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
34
工藤裕士
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林野庁指導部治山課長
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○説明員(工藤裕士君) 保安林改良事業、これは集中豪雨とか山火事等によりまして被災しました保安林につきまして、保安林機能の回復向上を図るために丸太積み工とか編さく工等の治山施設の整備及び植栽によりまして林地荒廃の防止を図る事業でございまして、御指摘のとおり公共事業として位置づけられているところでございます。
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会議録
35
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
35
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 具体的な事実があったかどうか知りませんので仮説としてお聞きいただいても結構ですが、そうしますと、今実施をしております保安林改良事業が例えば災害で破損したといった場合の復旧というのは、一つは公共事業であれば災害復旧の中で施設災害復旧というそういう部分もありますし、災害復旧という全般的な中で取り扱う部分もあるわけですが、この場合であれば施設災害復旧として復旧事業を実施されるのかどうかお伺いをしたいと思います。
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会議録
36
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
36
工藤裕士
null
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林野庁指導部治山課長
null
○説明員(工藤裕士君) 保安林におきます被害土地の復旧につきましては、その被害の実態によりまして、荒廃が著しく次の降雨等によりまして人家とか公共施設等に被害を与える等二次災害をもたらすおそれがありまして緊急を要する箇所につきましては、災害関連緊急治山事業、こういうものがございまして、これによりまして早期復旧を図りまして災害の防止に万全を期しますとともに、これ以外の箇所につきましては保安林改良事業等の一般公共事業の制度を有効に活用いたしまして早期復旧を図る。  また、先生御指摘の施設災につきましても災害復旧事業がございます。  こういったいろんな諸制度を使うことによりまして保安林の機能が早期に復旧されるように万全を期してまいりたいというぐあいに考えておるところでございます。
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会議録
37
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
37
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
null
null
○渡辺四郎君 ここで国有林関係を含めて議論するのはどうかと思いますけれども、私は今林野関係の実態を知っておるものですから。  そうしますと、今お話がありましたように、緊急災害復旧ということで実施をする部分あるいは実施をすることもあるということですが、そこらについては、今度の被害を受けた保安林関係は確かに労働力の不足がありますからかなりな時間はかかると思うんですけれども、緊急災害復旧事業として実施するような林野庁としては取り組みを起こす決意があるかどうかお聞きしたいと思います。
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会議録
38
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
38
工藤裕士
null
null
林野庁指導部治山課長
null
○説明員(工藤裕士君) 繰り返すようでございますけれども、次に雨が降った場合に下の人家等に被害を与える、こういう二次災害をもたらすおそれが非常にありまして緊急を要する箇所、これにつきましては被害関連緊急治山事業という制度がございますので、これを活用いたしまして万全を期したいというぐあいに考えております。
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会議録
39
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
39
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 山のことですから、さっき見ていただいたような写真の実態で、破損木がもう四万八万に散らかっておるわけです。林道とか、私が行ったところも一時通行不能だったわけですが、そこらについては各道路管理者がチェーンソーを持っていって、道路に面した部分だけはずっと倒れた木を切って、何とか大きい道だけは通行できるようになっておりますけれども、まだまだ林道関係は全く動けないという道がたくさんあるわけです。  ですから、これは国有林、民有林についてそうですけれども、もうそういう点から見れば、まだまだ奥地に入れば入るほど被害の実態は広がってくると私は思うんです。福岡の場合もヘリコプターを使って、これは矢部川流域の方ですけれども、上から航空写真を撮ってもらって、そして営林署の方も一緒になって実態調査をしたようです。  そういう点から見れば、きょうあした風倒木の破損している部分が流出をする、二次災害のおそれがあるということはないにしても、来年の例えば降雨時期、大雨の時期には一体どうなるのか。そうしますと、いやが応でも今の破損木だけは何とか整理をしなきゃいけないという問題があるわけです。ですから、言葉ではわかりますが、問題はそれから後です。  まず第一に、労働力がない。ここを一体どうするかということを真剣にやっぱり林野庁あるいは農林水産省全体で検討しなければ、例えば来年の田植え時期には水が不足をするとか、場合によっては、降雨量が少なければ飲料水そのものも不足をするような状態が出てくるのじゃないかという気がするわけです。ですから、破損木を片づけたらそれが解消するということじゃありませんが、一日も早く後の植林をしなければ、そういう心配というのは長く続くと思うんです。  ですから、民有林、国有林を区別することなく、私はやっぱり緊急災害復旧事業としてこれはぜひひとつ、自衛隊の導入というのもいろいろありますが、自衛隊の力もおかりをしてでも早急に保安林関係の整備は急がなきゃこれから後大変な事態を招くんじゃないかという気がしてならないわけです。  これは通告をしてなかったわけですけれども、もう一回林野庁なりの御見解をお伺いして、最後に長官の方に実はその点を私はお願いしたいというふうに思っております。まず林野庁の方から労働力不足について、そして今たくさんの風倒木がある林道を何とか早く通れるようにしなきゃいけない、そういう部分をどのように解決を図っていこうというようにお考えなのかお聞きしたいと思います。
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会議録
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121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
40
工藤裕士
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林野庁指導部治山課長
null
○説明員(工藤裕士君) まず、先生御指摘の労働力の問題でございますけれども、御指摘のとおり、今回の台風による森林被害は甚大でございまして、各県からの報告によりますと、特に被害の多い福岡県等を含めまして上位三県で、現在のところでございますけれども、全体の被害金額の七割を占めておるところでございます。したがいまして、地域によりましては災害復旧に必要な労働力の確保問題というのが大変重要な問題でございます。このため、現在、被害を受けた各県から災害復旧のための労働力の確保に関する情報の収集に努めているところでございまして、こういったものを踏まえまして、今後所要の対策を検討していきたい。特に高性能機械、こういったものの措置の推進も図っていきたいというぐあいに考えているところでございます。  それから、風倒木関連でございますけれども、先ほど申し上げましたような災害関連緊急治山事業とか造林事業とかといったような公共事業、それから金融公庫の融資による造林とか、また施設につきましては施設関係のいろんな助成制度がございますので、そういったものの活用によりまして早期復旧に努めまして、万全な対策を講じていきたいというぐあいに思っているところでございます。
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会議録
41
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
41
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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○渡辺四郎君 何回と言って失礼とは思いますけれども、今の国有林関係の林野庁の予算を知っておるものですから申し上げます。  それとあわせて、今度の災害で民有林もこんなに大きな被害を受けておる。ですから、これは例えば保安林関係だけでも、先ほど申し上げましたように、一般的にやっております保安林の改良事業、どれを持ってくるようなことじゃとてもおぼつかない、わずかな予算ですから。これはこれでやっぱり通年の仕事として実施をしてもらいたい。さっきから申し上げますように、保安林関係というのは災害復旧事業、緊急災害復旧事業としてぜひ大蔵を含めて予算折衝して直ちに着手をする、ことしの冬からでも着手をするというようなことでひとつ努力を願いたいと思うんです。  私も木材加工業の息子で育ったものですから、風倒木、破損木そのものが用に立たないというのは一番よく知っております。倒れますと年輪がずれてしまって、のこで加工しますとばらばらになってしまうわけですから、これはもう商品価値は全くゼロなんです。そうしますと、切って、そして整地をするということになれば非常に人手間、労賃だけが要って、これは大変な費用も要るものですから、ぜひそこらについてはお願いをしておきたいと思うんです。  先ほど中小企業庁の方にもお願いをしたわけですが、特に冒頭申し上げましたように、だれとは言いませんがここにおられる先生でたくさんの山を持った先生もおられますが、森林所有者というのは、本当に四十年、五十年たたなければ収穫がないわけです。それを何とか自分の持っておる面積の中で、ことし一町歩切れば一町歩植林し、来年の切る予定は一町歩あるということで、計画を立てながら森林経営をやっておるわけですけれども、今度みたいに一斉にやられてしまいますと、例えば五十町歩持つ山主の方にしてもそういう経営計画そのものが崩れてしまうわけですね。  そういう点から、ぜひ私は、林野関係の融資については、いわゆる融資期間の期限の問題という部分と、それから金利の問題、言いますように収穫がないわけですから、投資、出費ばっかり要るわけですから、その出費というのは、もちろん商品で売った場合は自分のうちにも入るわけですけれども、特に先ほど申し上げましたように保安林関係というのは国全体の大きな目的のもとに指定をするわけですから、そういう点ではひとつぜひ国としても保安林関係の部分については、例えば融資をする、した場合は金利は国が補てんをする、そして国土保全上の立場からもそういう部分については面倒を見る、このくらいの政治の転換が今やっぱり私は必要ではないかというふうに思っておるわけです。  最後に、長官、これは何もお願いをしておったのしゃないわけですが、長々と申し上げましたけれども、特に森林関係の問題についてぜひひとつ国土庁の長官としての見解をお伺いしたいと思います。
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会議録
42
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
42
西田司
にしだまもる
自由民主党
国土庁長官
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○国務大臣(西田司君) 森林問題について各分野からの御指摘がございました。  私は、林業という一つの産業的な視点から、現在後継者不足あるいは林業という一つの農山村における産業の基盤が採るいでおるということを大変心配しておる一人でございます。これらに対しても的確適正な国の思い切った施策が今後必要である、このように認識をいたしております。  それとあわせて、御存じのように、国土保全という観点、さらに防災という問題、こういうことを考えましたときに、森林、山、木材、こういうものをもう一度やはりお互いが真剣に見直して適切な対応を必要とする時期に直面をしておる、こういう考え方に立ちまして、政府挙げて林業の問題には取り組んでまいりたい、このように考えております。
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会議録
43
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
43
渡辺四郎
わたなべしろう
日本社会党・護憲共同
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null
○渡辺四郎君 今の長官のかたい決意をお聞きいたしまして、私も議事録ができれば早速森林所有者の方たちにお配りをして、ひとつ山男の魂をもって森林復興のために頑張ってもらいたい、こういう勇気づけにもなると思いますから、ぜひひとつそういう施策を講じていただきますようにお願いを申し上げまして、終わりたいと思います。
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会議録
44
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
44
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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null
○三上隆雄君 先般の台風十七、十八、十九号の被害は全国的に甚大な被害を及ぼしている、そういうことにつきまして私はまずもってその被災者に心からお見舞いを申し上げる次第であります。  さきの十九号台風被害については、即刻政府及び各党が緊急に当地青森県を調査に来ていただき、その被害の悲惨さをじかに見ていただいて、一日も早い復旧をいわば約束をされて帰った方々が多いわけであります。その後、各省庁の対応も私は順調には進んでいると思いますけれども、被災者の立場から見ると、一日も早い対応を示していただきたい、その願いを込めて現地の状況を申し上げながら質問を申し上げたい、こう思います。  去る九月二十八日の台風十九号は、全国的にその甚大な被害をもたらして、洞爺丸台風以上、百年に一度あるかないかというそういう大きな被害をもたらしたわけであります。本県では瞬間最大風速が公式発表で五十三・九メーター、非公式ではございますけれども黒石市というところでは六十二メーターを記録しているわけでありまして、青森地方気象台の観測史上かつてない暴風雨となったわけであります。県内全域において多数の死傷者、建物の全壊、破損等、県民の生活、生産全般にわたって甚大な被害をもたらしたわけであります。特にリンゴは収穫を目前にした、いわばすべでの投資を終えてこれから収穫だというときの被害でありましたから、その損害は極めて莫大なものでありますし、生産者の悲痛な心情を考えるときに、大変残念だなと、こう思うわけであります。  そこで、その被害の金額は本県の栽培史上類のない規模に達しております。青森県のリンゴ産業は、リンゴ百万トン時代と言われる中でその約半分の四十七、八万トンを生産しているいわゆるリンゴ生産県であります。そして、生産高は一千億を超える一大産業となっているわけでありますけれども、今回の被害額は、一千億の中でリンゴだけで七百四十一億円の被害と見込まれているわけでありまして、まさに壊滅的な打撃を受けたわけであります。このため県では、同日、第十九号台風による被害対策本部を設置して、官民が一体となって所要の応急対策を鋭意進めているところでありますけれども、今回のこの災害の特徴を若干申し上げて御理解を賜りたいと思います。  今回の被害の特徴というのは、リンゴの主産地域、青森県でもいろいろな産地があるわけでありますけれども、そのリンゴの生産地域を中心として全県的に被害が広まっているということ。  そして、先ほども言ったように、すべての投資を終えて収穫直前であって、収穫したのはわずかのわせ種にすぎない、ほとんどが落果してしまったという、そういう時期であったわけであります。  三つ目には、その被害の大部分は個々の農家の生産損失、経済損失。普通、災害というときに、その額というのは河川や橋梁いろんな公共物の積算によって膨大な被害額があるわけでありますけれども、今回の被害の大部分は、被災者農家個々の経済損失の積算によって七百億を超える大被害であるということ。  そしてまた、四つ目には、単なることしの生産減収被害だけでなくして、樹体損傷が極めて激しい。リンゴというのは永年作物であります。十年、五十年、百年という樹齢があって、それだけの耐用年数のあるそういう樹木が今回無残にも倒れ、折れてしまっている状況。  そして、もう一つの特徴は、これは国、県の指導を仰ぎながらすべての投資をして、生産基盤をして、防風対策をして、完全に育成して、今これから生産段階に入るというふうないわば精農農家に極めて影響が大きかったということもまた特徴的ではなかろうかと思います。  そして次には、稲作の問題も若干触れてみますけれども、青森県は大別してリンゴ地帯と、太平洋側、いわゆる南部地帯と言われる方は稲作と野菜が中心の地域であります。その稲作の状況が、県平均では作況指数が九一、しかし県南の方は七〇台です。その七〇台というのは、ややいい地域もあるけれども、五〇以下の地域が非常に散在しているというそういう実態。  それで、今回の十九号台風で野菜もやられた。園芸施設もやられた。  個々の災害一つ一つ見るとそれほど甚大ではないと言うけれども、それを総合的に見た場合に、県南地方にも極めて大きな被害を及ぼしているというそういう特徴的な状況があるわけであります。  特に、稲作については普通、栽培生産努力をして生育を早めて、寒冷地では早いうちに出穂させて、そして耕作をから得ようという生産者の努力目標が、ことしは七月の冷害と八月初旬の冷害で皮付にもそういう努力のおくれた農家がやや救われた。生産努力して生産を早めた農家ほど被害が大きかった。極めて皮肉、非情なことしの天候であったわけであります。  そこで、実はさきの十七日の農水委員会で私は一時間という時間を質問させていただきましたので、その残された問題、そしてまたその後の経過等を踏まえて具体的な質問に入りたいと思います。  天災融資法の発動は農水大臣が発令するものでありまして、今回の台風の被害の甚大性にかんがみてなるべく早期に発動して地域指定等の措置を講ずる方向で進めるという大臣答弁がさきの農水委員会でありましたけれども、激甚災害法の発動、指定については国土庁が所管官庁でございますから、農水省の詰めの段階とそれに対する実態把握とその発令の見通しについて、この機会にただしておきたいと思います。
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会議録
45
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
45
鹿島尚武
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国土庁防災局長
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○説明員(鹿島尚武君) ただいま激甚災害の指定についてのお尋ねでございました。  御案内のとおり、激甚災害の指定基準につきましては、それぞれの災害の被害状況に応じて行うということになっております。  今次の災害の被害状況につきましては、現在、関係地方公共団体、そして関係省庁におきまして調査が進められているところでございます。十九号により農作物等に大きな被害が発生しているというふうに、先生仰せのとおり、私ども聞いておるわけでございまして、この事態を大変憂慮しているところでもございます。  国土庁といたしましては、被害状況について確定的な報告を一日も早く所管省庁でございます農林水産省初め関係の省庁からちょうだいをいたしまして、関係地方公共団体等からの要望に配慮し、適切に対処させていただきたいというふうに考えております。
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会議録
46
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
46
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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○三上隆雄君 どうぞひとつ、被災農家初め被災者は、一日も早い決定をいただいて、その決定に基づいてこれからの再生産あるいは生活設計の準備に入るわけでありますから、一日も早い指定をいただきたいものだと、こう思います。  それでは次に、普通交付税の繰り上げ交付及び特別交付税の増額並びに地方債の充当等の財政の支援措置についてお尋ねをしたいと思います。  先ほど来実態を申し上げましたように、青森県初め各市町村がその被害状況を見るに見かねて緊急にとにかく被災者を救うためにいろんな財政負担を伴っております。そしてまた、約束がどんどんどんどん進められております。それこそ地方財政の弱い青森県においてそういう財政負担が強いられている中で、どうぞそういう状況を見ていただいて、考慮していただいて、一日も早い交付税の繰り上げをしていただき、そしてまた特別交付税の増額を切にお願い申し上げたい。それについての見通しと御見解をいただきたいと思います。
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会議録
47
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
47
北里敏明
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自治省大臣官房参事官
null
○説明員(北里敏明君) 普通交付税の繰り上げ交付につきましては、十八日に全国で九十三市町村に対しましておおよそ百七十九億円の繰り上げ交付というのを既に実施させていただきました。関係地方団体の意向等を踏まえて早急に対応したところでございます。  また、今回の台風によりまして被災をいたしました地方団体の災害対策は単独事業も含めましてかなり大変な財政需要が生じると、こういうふうに考えられますので、十分調査の上、地方債あるいは交付税措置を通じて適切に対処したい。その際、特別交付税の算定に当たりましては、農作物の被害面積あるいは被災世帯数、さらには国の補助負担金を伴います災害復旧事業費、こういう客観的な指標によりまして、地方団体が独自に行う事業に対します財源も含めまして包括的に措置をしていく方針でございます。  いずれにしても、独自施策等によりまして多額の財政需要を生じた団体につきまして運営に支障がないように配慮してまいりたいと、このように思っております。
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会議録
48
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
48
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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null
○三上隆雄君 ただいま大変適切な好意的なお答えがいただけましたので、どうぞひとつ地方交付団体を救っていただきたい。  私がそのことをお願い申し上げるのは、農水委員会でもいろいろ要請を申し上げ御検討いただいたわけでありますけれども、今の天災融資法そしてまた激甚法の指定を仮に受けたとしても、被災者そのものを直接的に救おうとも手だてがない。これからの再生産に向けての投資については相当な融資が優遇されておりますけれども、今回の被害は融資ではどうにもならないという状況になっているわけでありますから、国の制度の届かない点を地方公共団体が補っていかなきゃならない。それについて手厚い措置を講じていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  それでは、建設省にお願いを申し上げたいと思います。  公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法に基づく災害復旧事業の早期若手のための速やかな現地査定の実施をしていただき、今回の建設土木、援農土木というそういう性格も含めて早急に、そしてまた今までの当初の計画以上にひとつ採用して実施していただきたい。このことをお願い申し上げ、その対応と見通しについてお尋ねをしたい。
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会議録
49
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
49
加藤昭
null
null
建設省河川局防災課長
null
○説明員(加藤昭君) お答えをいたします。  台風十九号によります青森県における建設省所管の公共土木施設の災害状況は四十四カ所、約十八億円との報告を青森県より受けております。    〔委員長退席、理事陣内孝雄君着席〕 これらの災害に対しまして、地方公共団体の準備が整い次第速やかに現地査定を実施し、災害の早期復旧に努める所存でございます。また、実施方につきましても、できるだけ早く実施できる体制を整えるよう県を指導しているところでございます。
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会議録
50
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
50
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
null
null
○三上隆雄君 これまた、大変適切な好意的な御回答をいただいて、ありがとうございます。  ただ、今聞くところによりますと、公共関係の被災額が四十四カ所、十八億円、極めて少ないという、これは幸いしたわけでありますけれども、その復旧を、しかも援農事業としてやるには極めて少ない額でありますから、先ほども言ったように、来年度の計画あるいは保留になっている事業等をことしに繰り上げて実施されるよう、それについての特別な御高配をいただけないものか、その点についての御見解をいただきたいと思います。
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会議録
51
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
51
加藤昭
null
null
建設省河川局防災課長
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○説明員(加藤昭君) 先ほど申し上げた数字は十九号台風関係だけの青森県の被害額を申し上げました。    〔理事陣内孝雄君退席、委員長着席〕 青森県は、昨年の災害の一部の実施も今年度実施しておりますし、それから今年度それ以外の災害、これは九月三十日現在でちょっと古うございますが、二百四十一カ所の二十八億という災害の報告額を受けておりますが、そのような災害復旧事業費の早期査定を行い、実施方を促進するべく県と相談してまいりたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
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会議録
52
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
52
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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○三上隆雄君 そこで、さきの十七日の農水委員会でも要望を申し上げておきましたけれども、被災農家がその地域の園地を共同で復旧する場合に、それも一つの援農事業として取り上げていただくよう関連各省庁と連携をとりながらその対策を講じていただきたい。このことを改めて要望して、次の問題に入りたいと思います。  被災中小企業者に対する金融の円滑化については、当県出身の商工会の会長である同僚松尾先生が後ほど触れると思いますが、青森県経済の今回の農業被害というのは、青森県のGNPというのがおおよそ三兆円、その中で農業の生産高というのが三千三百億円ぐらいでありますが、そのうちの一千億を超える大被害、稲作の減収は大体その減収額の二・一九倍と言われています。リンゴの場合はそんなものではない。リンゴは投資が大きい。生産したものに付加価値をつけるための事業も多い。そういうことから、リンゴの被災額の約三倍以上青森県経済に及ぼす影響があると私は思います。その意味で、どうぞ中小企業の資金対策についても十分な御配慮を賜りたいと思います。  それでは次に、今次災害の気象観測について、気象庁の方に――見えておられますか。運輸省の方は見えておりますか。
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会議録
53
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
53
鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) いないようですね。
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会議録
54
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
54
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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○三上隆雄君 見えてないですか。――それでは、気象庁が見えていないようでありますから、次に進みます。  農水省の関係については、さきの委員会で質問して一定のお答えをいただきました。しかしその後、検討が必要である、その調査の結果を踏まえながら対応するというお答えがございましたが、その質問、要望を踏まえて、きょうはあれから土、日を含めて四日目ですからそんなに進捗がないと思いますけれども、その後の経過と対応について御説明をいただきたいと思います。
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会議録
55
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
55
小高良彦
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農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長
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○説明員(小高良彦君) 先生御指摘のとおり、青森県を初めといたしまして全国的に大量のリンゴの落下果実が生じておるところでございますけれども、これらにつきましては、可能な限り生食用、加工用として利用していくことが重要と考えておりまして、被災農家の要望に積極的に対応していただくように、出荷団体、加工業界を通じまして関係者への指導を行っているところでございます。  台風十九号等によります落果リンゴがどれぐらい利用できるかは、ぶじ等の晩生種の熟度の問題がございましてまだ今のところ把握し得ない状況にございますけれども、落下果実の有効利用を図るためには、用途に応じましてその収集、選別、運搬、貯蔵、搾汁等を計画的、効率的に行っていくことが重要でございまして、関係団体への指導を行っているところでございます。  御指摘のこれらの経費の助成につきましては、収集、選別等、通常農業が営農の一環として実施する作業に対しましてはなかなか困難ではないかと考えておるわけでございますけれども、共同で取り組みます一時貯蔵でございますとか果汁の調整保管等につきましては、被害の実態でございますとか用途別の利用でございますとか、また技術指導等の状況を勘案しながら現在検討を進めている、そういう状況でございます。
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会議録
56
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
56
三上隆雄
みかみたかお
日本社会党・護憲共同
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○三上隆雄君 どうぞひとつ、青森県の被災農家の窮状をお酌み取りいただいて、適切な温情ある措置を講じていただきますことを心からお願いを申し上げ、時間ですから終わりたいと思います。  ただ、気象庁については遺憾であるという意を申し上げておきます。
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会議録
57
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
57
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 本年の十七、十八、十九号台風は全国的に大きな被害を及ぼしたわけでありますが、被災者の皆さんに心からお見舞いを申し上げると同時に、一日も早い復旧を願う立場でございます。  全国的な問題を取り上げればいいんでありますが、時間がございませんし、同僚議員の質問も控えておりますので、私もまた青森県を中心に台風対策を質問したいと思います。  去る十六日の衆議院の農水委員会において本県の木村代議士から質問もあり、また十八日には近藤大臣から当面の対策について閣議報告あるいは災害対策本部の記者発表もあったわけであり、ただいまはまた三上委員に対しても答弁があったわけてありますので、それらの問題につきましては大いに期待をしております。ぜひひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。  きょうは、時間もないのでできるだけ重複を避けて、被災農家の皆さんや被災中小企業者の立場に立って質問をさせていただきます。  私は当日、といいますのは九月二十七日の夜、青森に滞在しておりました。二十八日の朝五時二十五分に青森市の私の宿舎で実は目を覚ましたわけでありますが、まるで地震かなと思って目を覚ましたわけであります。あんな体験は生まれて初めての経験でありました。  今にも壊れるかと思うようなガラス戸の音、まんじりともせずにそのまま起きまして、午前八時に県庁へ駆けつけました。既に出動服に身を固めた知事が出勤しているではありませんか。私はびっくりして、まだ知事が出るには早いんじゃないですかと聞きましたら、実は知事の私邸が停電になり、電話も通じない、テレビも見られない、携帯ラジオで情報を聞くしかなかったので、心配で車でもう出てきたんだ、こういうことでございました。県庁には防災無線その他もありますので、状況把握ということで心配で出勤したのだろうと思うのであります。雨はほとんど降っておりませんので、被害の少ないことを念じながら知事に同行して、二十八日には津軽地方、翌二十九日には南部地方を調査、視察したわけであります。  ところが、被害は全県域にわたっておりまして、まさに想像を絶する被害でございました。私たちは普通、台風といえばすぐ風と雨、そしてそれによる山崩れ、河川のはんらんが発生して、被害者数がこれこれ、被害額がこれこれと考えるわけでありますが、今回の青森県の場合、雨はほとんどなかったにもかかわらず九人ものとうとい人命が失われ、重傷者四十一名、軽傷者百八十三名となり、全壊家屋が二百八十棟、半壊二千七十九棟、一部破損一万二千六棟という異常とも言える台風、まさに我々生まれて初めての経験に遭ったわけであります。このことはいかに強い暴風が荒れ狂ったかを示すものでありまして、政府においてはまずこのことを十分認識してほしいのであります。  そこで、具体的な質問の第一点は、今回の台風被害は規模も大きく、早期に天災融資法を発動すべきだと思うわけでありますが、通産省では既に中小企業者向けに災害融資の道を講じて、実行に入っております。自治省では交付金の前倒しを既に十八日に発表して、発動しております。そういう中でなぜ農水省が天災融資法の発動がおくれるのか。  今までの経験を聞きますと、大体二カ月かかるということをよく申します。ところが、たしか日本海中部地震のときには、国会議員が一丸となって働きかけましたら、政府は四十日か四十五日で発動したように私は記憶しております。なぜこれを急ぐかといいますと、リンゴ農家などに至っては、あすにもお札が木からもげるのが落ちたわけでありますから、もう十月の中旬から現金がどんどん入ってくることを生活設計として持っているわけでありまして、これが五十日とか六十日たたなきゃ天災融資法の発動というものを政府が発表しないということになれば、政府頼むに足らず、出稼ぎあるのみ、こうなるのが実は農家の実態なんであります。  そういうことから考えて、制度を直せはこういう場合早く発動が一体できるのか、法律を改正しなきゃできないのか、だとすればそれを直すべきではないか。役所の信任も非常に厚い、また人格識見高邁な西田先生であり、地方の実情はよく御存じの長官でありますから、勇断を持ってひとつこれは対処していただきたいし、もし万一これからの法律改正、制度改正が間に合わないにしても、大変失礼ですが、私の計算によれば大臣の任期もあと幾ばくもないようでありまして、台風が発生した九月二十八日から十一月五日まで計算しますと三十八日ありますが、大臣の名前において天災融資法を発動していただけないかどうか。これは発動しなくてもいいんです。私の責任においてやる、あるいは激甚災の方もやる、やるということを言っていただけば県知事以下の地方では猛然として仕事を進められるわけでありますから、まずこのことを御要望とともにお伺いします。
9
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会議録
58
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
58
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 今回の台風災害に対します金融対策といたしましては、既に既貸付金の償還条件の緩和でございますとか、自作農維持資金の融資の確保、こういったことは既に実施しておるわけでございますが、天災融資法につきましては、被災農林漁業者の営業の再開に……
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会議録
59
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
59
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 経過はみんな知っているんだよ。経過は要らない。答えだけでいい。
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会議録
60
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
60
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) はい、わかりました。  この発動に当たりましては、現在、被害状況の調査、資金需要の把握をやっておるところでございまして……
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会議録
61
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
61
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 いや、それもわかって、いる。前向きに検討するということもわかっている。その上で聞いているんだから、答えだけでいい。
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会議録
62
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
62
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) それでは結論を申し上げますと、この資金需要等の報告については、今週末ないしは来週早々を目途に集計いたしまして、関係省庁との調整に入りたいと思っております。
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会議録
63
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
63
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 経過はもう全部知っております。ところが、出ているものは、前向きに検討するとか発動する方向で考えております、これでは被災農家は安心できないということから、実際的に法律を動かすのは多少おくれてもいいから、やりますという政治的な決断を近藤農林水産大臣にぜひ言ってください。  時間がありませんので、先へ進みます。  次は、落果リンゴの加工向け対策として、案出荷及び原料の一時保管等について農水省では対策を考えておられるようであります。これはぜひよろしくお願いします。  ただ問題は、リンゴ果汁の需給調整等は考えているようでありますが、足りないのは生果の貯蔵、保管、流通、これらについて農水省の報告を聞きますと出ていないようであります。しかし、これらはもう大変な問題でありまして、実はきのうの新聞にも出ておりますが、大鰐町ではでっかい穴を掘って傷のついたリンゴをどんどん捨てているわけであります。大鰐という町一つで最終的には九百トンぐらい捨てざるを得ないだろうということさえ言われているわけでありますから、それを救済する県がリンゴの冷蔵庫、倉庫、そういうところでも生果で保管してやろうということで町村、農協と打ち合わせてやっているわけであります。だから、リンゴ果汁の需給調整もさることながら、その点について農水省は温かい手を差し伸べる気があるかないか、それも答えだけでいいです。
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会議録
64
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
64
小高良彦
null
null
農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長
null
○説明員(小高良彦君) 我々といたしましては、共同で取り組みます生果の一時貯蔵なり果汁の調整保管等につきましては、その状況を見ながら今後検討していきたい、このように考えております。
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会議録
65
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
65
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 今後考えるでは困るんです。もう穴を掘ってトラックで投げているんだから、そこをお願いしたいということです。気持ちはわかると思いますので、次へ進みます。  リンゴなどの被災樹園地の改植やら防風ネット等の復旧を緊急にやらなきゃならぬじゃないかと思うわけでありますが、この点については三上委員からも触れられましたので余り詳しくは申し上げませんけれども、「桃粟三年、柿八年」でしたか、リンゴも大体七年から十年かかると言われております。生果の落果被害もさることながら、七年ないし十年という生産力が復旧してくるまでの期間における農家の経済的な負担、またそれが中小企業その他に及ぼす購買力の地盤沈下の影響は、これはもうはかり知れないものがあるわけであります。その辺を考えて施設の復旧対策、それから新たに防風ネットを施設するなどという人には土地基盤整備ぐらいの補助率を上げるとか、そういう形で強力な援助措置をお願いしたいわけでありますが、その点について伺います。  なおまた、素人が一番考えるのは、なぜ果樹共済に青森県は入っていなかったんだ、共済に入ってさえいればという声も出るわけであります。実は、青森県の果樹共済加入率は平均で一四・九%という大変低い加入率になっているわけであります。しかし、この果樹共済につきましては、今までのいろいろな経過があるわけで、その都度その都度見直し、料金の改正等が行われたわけでありますけれども、やはりどうしても農家には納得できない。納得できないから加入率が下がっている。しかも、台風の大きい被害は、今までのほとんど九州へ上陸すればその後はだんだん弱まってくるという素人の常識、そういうものが重なって加入しておらなかったわけであります。  共済について見ますと、青森県のリンゴの大宗をなしているのはふじでありますが、ふじについて見ますと、一反歩当たり掛金が七千二百円、ところが三一%被害のときもらえる共済金というのは千八百円ですよ。七千二百円払って千八百円しかもらえないようなのでは、加入したくなくなるのが普通の人でしょう。確かに七〇%被害、一〇〇%被害となれば十万二千六百円あるいは十八万円と出ますけれども、これとても被害がなかったのに比べれば安いわけであります。じゃ掛金を上げるかというと、これもまたなかなか、逆にどっちが先かという問題になるわけであります。  そこで、果樹共済について、農水省もふんどしを締め直して政府援助、行政の方からの事務費その他の負担をもっと上げて農家が加入しやすい共済制度に見直す気持ちがあるかどうか、これも答えだけでいいです。途中の説明は要りません。
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会議録
66
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
66
小高良彦
null
null
農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長
null
○説明員(小高良彦君) 初めに、御指摘の改植、樹体被害の問題でございますけれども、災害に強くて生産性の高い産地を育成するという、いわば今後の果樹農業の振興に資するという観点に立ちまして検討をしていきたいと思います。
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会議録
67
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
67
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 果樹共済の加入促進につきましては、今後、現地の農業者の方々の要望の把握に努めますとともに、基準収穫量、価格の設定、補償水準のあり方等につきまして検討してまいりたいと思います。
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会議録
68
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
68
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 残念ながら、前向き、検討だけで、いい答弁は出ないわけであります。  実は、十八日の県内の新聞にリンゴ農家が自殺したというショッキングな記事が出ております。これはおじいさんとおやじさんが死んで、息子と母親とおばあさんと三人だけで一町歩のリンゴ園を経営しておった農家であります。息子がもう死ぬしかないということで自殺したという記事なんです。死んだ人の気持ち、別に原因があったかもわかりませんけれども、少なくとも今回の台風十九号で大被害を受けたリンゴ専業農家である、しかも二十九歳という前途有為な青年が母とおばあさんを抱えて自殺をした。これは一人の例ではありますけれども、政治に携わる者として大きな問題として考えなきゃならぬと思うんです。  そういう立場から、検討するとか、何とかする、前向きで考えるという役所答弁でなく、この際、行政改革も政治改革も今やろうとしているんだから、災害なんかのときには温情味あふるる政治の力、あるいは行政の方策を講じていただきたいものだと切望しておきます。自作農維持資金あるいは既往貸し付けの関係等々には既にもう配慮してくださっているようでありますから、省略をいたします。  ただ、重ねてもう一回申し上げますが、リンゴ栽培農家の園地の復旧、経営維持のための長期低利の特別な資金の手当て、これは先ほど私申し上げましたように、地方経済界に及ぼす影響も大きいわけですから、これだけの災害のときには十分な対応をしていただきたい。個人助成は無理だとしても、せめて長期低利という形で特別に考えていただきたい、これも御注文だけにしておきます。  それから、三上委員も触れられましたが、実は水稲被害についても本県の場合、青森県の津軽地域、あるいは他県と比べますと大きな災害をこうむっているわけです。七、八月の長雨、低温、日照不足ということで不稔障害が田んぼによってはもう被害率八〇%、九〇%ということで刈る勇気もないということです。実は先般、十六日にも別の委員会を回ってよその委員の先生方にも説明しましたが、もう稲刈りをする気も起きなくてほったらかしにしておくような田んぼもあるような状況なんです。こういう水稲被害に加えて今度は強風による被害も出ているわけであり、また海岸地区では塩害も出ております。  そんなことを考えますと、水稲被害についても天融法の発動をすべきではないか、こう思うわけでありますが、水稲に関してもう少し温かい御答弁がいただければと思います。
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会議録
69
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
69
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 私も先日青森に参りまして、水稲の方も現地を見せていただきました。  冷夏等によりまして水稲にも大変な災害が起きておるということでございますが、水稲につきましてはもう少し被害の実態を把握しまして対処してまいりたいと思っております。
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会議録
70
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
70
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 段々のお願いやら質問をしてきたわけでありますが、時間がないので、もうまとめて御要望申し上げます。  森林関係の被害対策につきまして、流域単位で激甚災の指定をするお気持ちがあるかどうか、ぜひお願いをしたいものだと思います。  それから、農水省から十七日付で出された台風の被害報告によりますと、技術対策として一番下に果樹対策、花き対策、水稲対策、大豆対策、家畜衛生対策等、野菜対策、養蚕対策、ここまではあるんですが、実は本県の大きな産業である葉たばこ対策というのが載っていません。これはもうたばこ会社任せというつもりなのか、農水省でも考えるつもりがあるのか。青森県から農水省に出されている被害報告には、たばこのビニールパイプハウス等の被害についても報告をしているはずでありますが、その点をお聞きいたします。  最後の結びとして、実は先ほど渡辺委員からもお話がありましたが、参ったのが実は停電でありまして、電柱がコンクリートになっておったから、もう柱なんか折れるものか、転ぶものかと思っていたら、至るところでコンクリート製の電柱が転びまして、折れまして、停電が長く続いたわけであります。当然のことながら、自家発電装置を持たない中小企業の食品冷蔵庫はアウトであり、腐るか投げるかという被害をこうむったわけであります。  それらに限らず、今度は、何とかしてもらおうと思っても電話も不通だった。私は科学者でないのでよくわからないんですが、ダイヤル式の電話だけは通じて、プッシュ式の電話機が通じなかったということもあるんです。これはどういうことかわかりませんが、そんなこともあって、中小企業、地方経済界は長期にわたって地盤沈下を免れない。このことを災害対策だけではなくていろんな面で、いわば大きく言えば、東京圏一極集中をぶち壊して地方へ公共事業でも何でも傾斜配分していく。この辺は国土庁長官も、耳ざわりのいい私の意見になると思うんですが、東京圏一極集中を壊すために、傾斜配分でも何でも、交付税でも公共事業でもやって、地方の地盤沈下を防ぐと同時に、均衡ある国土の発展に資するように、各省ひとつ対策をお願いしたい。御答弁があれば伺って、終わります。
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
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西田司
にしだまもる
自由民主党
国土庁長官
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○国務大臣(西田司君) 最後に、国土行政全般についての御指摘をいただいたわけでございますが、お話のように、一極集中を是正して均衡ある国土の発展を期していこう、そのためには地方分散をさらに進めていかなければいけない、その中でも社会資本の大変おくれておる地方の公共事業という問題はこれから私どもは目を離すことのできない重要な政治政策課題だと、このように考えております。  傾斜配分あるいは重点配分をもって格差是正をさらに進めながら地方の振興を図っていかなければいけない、こういうことで今後国土行政を進めてまいります。
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会議録
72
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
72
松尾官平
まつおかんぺい
自由民主党
null
null
○松尾官平君 よろしくお願いします。
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会議録
73
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
73
鈴木和美
すずきかずみ
日本社会党・護憲共同
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○委員長(鈴木和美君) 簡単に答弁をお願いします、時間ですから。
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会議録
74
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
74
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) たばこ対策につきましては、日本たばこ会社とも連絡をとりながら、施設の復旧等については農水省としても融資等で対応してまいりたいと思います。
12
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会議録
75
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
75
守住有信
もりずみゆうしん
自由民主党
null
null
○守住有信君 守住でございます。  先ほど渡辺委員の方から、九州、特に福岡県を中心にしてもろもろな角度でお話がございました。私は熊本でございますけれども、つい去年の七月二日のあの豪雨の問題、この同じ場所でございましたけれども、流木とヨナ泥の大はんらんでございました。しかし、うれしいことには、つい三日前に、あの豊肥線、一年三カ月かかりまして、補助制度も国と自治体、運輸省と一緒になってやりましたけれども、この資金的な補助と工事、あれは林野庁、河川局、JR九州一緒になってやっていただきまして、東九州、西九州の唯一の鉄道がついに開通しました。  しかし、一方では、山の方あるいは畑、その他もろもろの被害、公共工事の方は河川改修初め大いに建設省がやっていただいておりますが、そういうところに御承知の十七号、十九号。それで二十一号の方は、また東海、関東がえらいことになりゃせぬだろうかと思ったら、これは自然の摂理ですか、幸いに外れましたけれども、この十七号、十九号のダブルパンチというのが、去年の災害のまだ余韻が、復旧、経営にもいろいろ影響が残っておるところに重ねて来たわけでございます。  そして、お話にも出ておりますとおりに、私の方も観測史上最大で、例えば熊本市、人口六十万の大都会で五十二・六メートル、阿蘇の方ですと六十・九メートル、こういうふうなことでございました。今、最初に資料をいただきましたように、その中で死者や重軽傷者初め被害総額も青森県に次ぐというふうにとらえられておるわけでございますし、過去の被害、農業総生産の中における被害の状況、パーセントを見ましても、昭和五十七年、五十九年、六十年の台風、六十三年の大雨、こういうふうにずっと南九州、熊本の方、その他、長崎もございますが、絶えず西南地域の台風のコースになっておった。  私ども小さいころは豪雨が一番恐ろしゅうございました。風の方は、家の中に引っ込んでじっとしておれ、かわらが飛ぶ、看板が飛ぶ、だからじっとしておれ、そのうち台風の目は過ぎる、こう言われておりましたけれども、今度の台風だけは、いまだかつて私が、大分年でございますけれども、そういう時代になかったもので、皆さん方もそれぞれの地域で御体験になったと思うわけでございます。  そこで、実は申し上げたいことは、国のいろんな施策決定がおくれておる、そこで、私の熊本県で、県みずからいろんな問題について新しい施策を決定していこうと。例えて申し上げますと、これに一番私は関心を持っておりますが、一つの考え方といたしまして、生産者の被害者のために農協も地域の市町村も県もいわばお互いに負担し合う、助け合う、こういう思想、自助努力ということで、例えばいろいろの融資の最低が三%でございますけれども、これを一・五%、条件によっては〇%の無利子融資を行う、あるいはまた期間も、これが経営その他に影響しておりますので、単年度だけではない、従来の基準、二年とか三年をさらに延ばしていく、県独自でやっていく、こういう思想が、後でもまた申し上げますが、たしかきょう県庁で、熊本県でマスコミに報道されたというふうに把握しておるわけでございます。  このように、例えばそういう融資の利率、期限につきましても、地元の農協もあるいはまた市町村も県も利子補給を出し合っていって、いろいろ先生方が、松尾先生からもお話ありましたが、農家のこの気持ちを盛り上げていく。米の自由化とかいろいろ論議がある中で、本当に極端な自殺のお話もございましたけれども、そういう気持ちを、いろんな農業の種類がありますけれども、農民の諸君がそういう気持ちを持っておる。そこでということで、私も大蔵省出身の県知事がよう腹を決めたなと、遠慮なしに言わせていただきますと。みんなが、つまり生産者の今後の復旧、経営再建のために、農協も市町村も県もこの利子補給をやるということで無利子融資もつくったわけでございます。  私は、かつてNTT株の売却益のいわゆる無利子融資制度、公共事業、Aパターン、Bパターン、Cは第三セクターの民間でございますけれども、こういう仕組みを、あれは宮澤大蔵大臣のときでございますが、民営化しましての株式を活用して公共事業で無利子融資制度というのができたわけでございます。英国もサッチャー政権のもとに民営化やりましたけれども、こういう無利子融資制度というのは、あのNTTの株式の資金を使った、これは世界で初めてでございます。  そこでできる公共事業、そしてならば、公共事業以外の公共的な基盤である林業や農業や水産業がこういう大被害を受け、さらに来年、再来年、また次も影響を受けておる経営、これに対する一つの仕組みとして非常に感心をいたしましたので、ひとつ各省庁、国土庁が防災の推進調整官庁でございますが、同時に農水省、その他また自治省の方もこれは裏負担の問題がございますが、先ほどちょっと聞いておりまし。たら、特別交付税等々の前倒しもやるし、その後もいろんなものに対して配慮していくという姿勢が私はほの見えたと思います。  こういうふうな、特に三%、一・五%とかあるいは〇%、みんなが助け合う、こういう仕組みに対する国の姿勢、取り組み、各省庁でございますけれども、そういう行き方、やり方に対して、まず全体論として国土庁長官はこういう地方におけるトライに対していかが、印象でも結構でございますが、お持ちかどうかをお尋ねしたいと思います。
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会議録
76
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
76
西田司
にしだまもる
自由民主党
国土庁長官
null
○国務大臣(西田司君) ただいま今回の災害のみならず自然災害に対する自助努力、このことについて熊本県の例をおとりになって御指摘があったわけでございますが、私どもお話を聞いておりまして、大変進んだ適切な御判断である、このように考えております。  しかし、県におきましても市町村においても、やはり一番大きな問題は、それらに対する財源措置をどうしていくかということが究極的には重要になってまいりますので、自治省を中心といたしまして政府挙げてこれらの支援策はとってまいらなければいけない、このように考えておるわけでございます。
12
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会議録
77
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
77
守住有信
もりずみゆうしん
自由民主党
null
null
○守住有信君 既に松尾委員の方から御指摘も出ておりましたけれども、天災融資法の早期発動、あるいは発動に対する政府としての姿勢と申しますか、これが私も一番のスタートではないか、このように思っておるわけでございます。やはり今までの自作農維持の災害資金などの既存の仕組み、資金だけではどうも対応できないということが県会におきましても農業団体におきましても強三言われておるわけでございます。貸付利率とか限度額等も有利な天災資金を早急に意思決定をなさいまして、事務手続はある程度要ると思いますけれども、早目に意思決定をなさいまして、被災農家の経営再建は単年度では十分にできません、これにつきましてのお取り組みが必要ではないか。  まして天災資金の概要、その限度額等は発動のときに決められる、こういうことでございますので、一つの方向姿勢と同時に、こういう条件につきましても十分、資金の使途、経営資金とか簡易施設の復旧費とか限度額とか、早急な決定が必要でございます。  特に今回は、リンゴのお話が青森でございましたけれども、また私らの地域も果樹の世界、西南地域は暖かい地域でございますので果樹、最大がミカン類でございますが、福岡の方でも今お話が出ましたようなカキとかナシ、あるいはまたメロン、それからイチゴ、どこでも御承知のとおり、写真でごらんのとおり、いわゆる栽培農業でございます。そのビニールハウスが倒壊してメロンももうめちゃめちゃになっておる。それからまたミカンも、御承知のとおり、ただ実が落ちただけじゃございません。葉が落ちる、枝が折れておる、幹もこうだ。こういうことで、これの復旧には、一年度単年どころじゃない、最低でも三年あるいは四年と、こういうふうに言われておりますし、つい最近も熊日新聞を見ておったら、ナシが落ちまして、そしてナシの自然的な条件ですか、みずから生きようという力でナシに花が咲いた、こういう現象も現に起こっておるわけでございます。  したがいまして、この天災融資法、御答弁は実務的にはやっぱり同じようになるんですかな。政治の姿勢としてやるぞということの方向を出されて、大臣のもとに実務的には引っ張られていく、こういうふうな行き方。決断と実行とかいろいろ言われておりますが、そういう今の自民党政府の姿勢ではなかろうかと思うわけでございますので、一言この辺についてお願いを申し上げます。例の天災融資法早期発動について。
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会議録
78
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
78
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 天災融資法の発動につきましては、今週末ないしは来週早々にも被害調査、資金需要調査を終えまして関係省庁との協議に入りたいと思っております。  なお、限度額等につきましても、激甚災害法に指定されますとさらに拡大されるということでございますので、激甚災害の指定に向けましても同様の努力をしてまいりたいと思っております。
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会議録
79
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
79
守住有信
もりずみゆうしん
自由民主党
null
null
○守住有信君 それ以外に、ばらばらでございますが、先ほども電力の問題、電気と電話という問題が出ておりました。私も当時熊本市内におったんです。マンションの十一階で、ぐぐうっというふうなことで、ガラス窓がガタガタと、これはマンションが壊れやせぬかと。もちろん停電で、はあ停電になれば電話はかからぬのだな、テレビなんかはどうでもいいですけれども、大事な電話、はあと思いました。外を眺めれば熊本市内は真っ黒でございました。はるか向こうの方で何かネオンがちょこちょについておった一部地域はありましたけれども。  そうして、いろいろ聞いてみましたら、電話柱の強度基準が風速三十メートルぐらいで何分間か、そして最高で瞬間四十メートルぐらいに耐えられるような基準になっておると。それで、例えば私はNTTをあれしておりましたので、九州のNTTだけで電柱の倒壊が七千九百本、引き込み線の切断が十三万九千件、ケーブルの故障が四千九百カ所、被害額で約百億、それでまた一日八千四百名を動員して関東や関西の各支店その他各地から千百名の応援。電力の方ももっとあれでございまして、これは中国地方、北陸から東北の方もそうだったと思います。やっぱり山の奥の方に高圧線がある。電線がある、山の方の村落でも電力が行っておりますから。九州電力はこれの被害調査にヘリコプターで行きおったらヘリコプターそのものが落ちまして三人死亡、こういうふうなことでございました。  話を戻しまして、国土庁防災局の方からひとつ、みずから考えておると思いますけれども、株式会社、自主自立の会社ですけれども、こういう体験をもとに、電柱の強度とか塩害の問題とかいろいろございましたが、今回の事実をどう今後に生かしていくのかというのが、いわば防災局というか国土庁というか、関係省庁の大きな反省ではなかろうかと思うわけでございます。  なかなか高度な文明社会になれておるような時代になってきましたものですから、ちょっとしたことはこれは耐え忍ばなきゃいかぬと思っておりますが、こういう長期間にわたって今お話が出ておりましたような中小企業の冷蔵庫の被害、家庭の冷蔵庫はいざ知らず、商売としての商業としての冷蔵庫類の中身が腐ってしまう、商品価値がもてない、そういう問題まで、あるいは工場の操業等々、生活はもちろんのこと、いろいろ商工業のことまで問題になっていったわけでございます。  あえて答弁は要りません。ひとつ国土庁の方からも、これは農業もみんな同じでございますが、すべての基準、いろいろな過去の長い経験の中から基準がございますが、法律、助成、融資、いろんな制度がございますけれども、そういうものを今回の苦い体験でどう生かしていくか。一方では被害の調査等々で皆さん方集計をしながら非常に御苦労だと思っておりますし、地域は地域で頑張っておりまして御苦労だと思いますけれども、そういうものの中からどのような貴重な今後の基準見直しを積極的にやっていくか。これは網羅的な問題でございます。一農業、一林業とか一水産業とか、一電力とか電話とか、そういうことでなくて、この苦い体験をどうやって今後に生かしていくかというのがまさしく防災の精神ではないかと思いながら、時間もございませんので幾つかの例を挙げまして申し上げた次第でございます。  一方では、我々の方はミカンとか果樹ばかりじゃございませんで、畜産、酪農で、一軒の酪農家は牛が二十頭、牛舎が倒れまして、これが死んだ。人間ばかりじゃない。牛も死にました。最高が二十頭でございます。その他もろもろ牛舎の倒壊。酪農家は畜産祭りなんかことしはやめたわけでございます。  そういう状況は十分御承知と思います。そしてまた、農水省の玄関の方に熊本県の被害状況の大きな写真も張ってあるはずでございますが、そういうものを本当に肌で感じながら、今後とも大いに防災見直し、基準の見直しという角度で、今の応急手当は応急手当で、その中で見直しも入れなきゃいけませんが、今後来年以降に向かっての概計要求はどうなっておるだろうか。概算要求の見直しも要るんじゃないか。応急対策と同時に、予備費その他もありますけれども、補正予算、と同時に来年度の本格予算の概計要求の基準そのものも見直していただくということを心からお願いを申し上げます。  長崎の方の初村先生も十分間ではあれだと思いまして、同じ九州でございますので、ここでやめさせていただきます。
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会議録
80
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
80
初村滝一郎
はつむらたきいちろう
自由民主党
null
null
○初村滝一郎君 今回の台風は、全国各地に多大な被害をもたらしたのでございます。特に、九月二十七日に北九州に上陸した台風十九号は瞬間風速五十四・六メートルという観測史上まれに見る暴風雨で、長崎県では死者五名、重軽傷者二百四十八名の人的被害を初め、住宅、公共土木施設、農林水産施設、農作物、水産物等、重大な被害を受け、特に水稲、ヒワ、ミカン、バレイショ等の農業被害が長崎県では重大であります。  被害総額は、十月九日現在で四百五十四億円にも達しております。長引く雲仙・普賢岳噴火災害に加え、九月十四日の台風十七号では約九十億円の被害を出し、それに追い打ちをかけるように十九号の被害が重なり、農林水産関係者はもとより、多くの人々が災害復旧に苦慮しております。  ぜひこうした実情を踏まえ、被害状況の把握を急ぎ、早急に激甚災害として指定し、復旧対策を万全に期すべきだと考えますが、国土庁の見解を伺いたいと思います。
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会議録
81
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
81
鹿島尚武
null
null
国土庁防災局長
null
○説明員(鹿島尚武君) 既に先生御案内のとおり、激甚災害の指定は災害の被害状況に応じて行うものでございます。現在、関係地方公共団体、関係省庁において鋭意調査が進められております。  国土庁といたしましては、被害状況についての確定的な報告を一日も早く農林水産省を初めといたしまして関係省庁から入手をいたしまして、関係地方公共団体等からの御要請に配慮し一適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
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会議録
82
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
82
初村滝一郎
はつむらたきいちろう
自由民主党
null
null
○初村滝一郎君 今回の台風で大きな被害を受けた農業者等からは、経営再建等に必要な長期低利資金の融通に対する要望が強く出されております。早急に天災融資法を発動して被災農業者等の経営の維持安定を図るべきと考えるが、農水省の考えはどうでしょうか。
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会議録
83
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
83
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 今般の台風被害にかかわります天災融資法の発動については、現在、被害の状況及び資金需要の調査の取りまとめを急いでいるところでございます。今週末ないしは来週早々にも調査結果に基づきまして天災融資法を発動する方向で関係省庁と協議を行いたいと思っております。
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会議録
84
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
84
初村滝一郎
はつむらたきいちろう
自由民主党
null
null
○初村滝一郎君 今回の台風による被害は、これはもう県下全域にわたって広範に農作物や施設等に及んでおります。このため、災害融資に対する資金需要も多いと思う。農林漁業金融公庫等の災害関係資金は十分な融資枠を確保しておるのかどうか、また相次ぐ災害で被害額も大きくなっていることを考慮して貸付限度額を特例的に引き上げる必要があると考えるが、どうでしょうか。
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会議録
85
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
85
今藤洋海
null
null
農林水産省大臣官房審議官
null
○説明員(今藤洋海君) 被災農林漁業者に対します資金といたしましては、農林漁業金融公庫の自作農維持資金、同じく農林漁業金融公庫の施設復旧資金等がございます。これらの融資枠につきましては、自作農維持資金等、林業、漁業もございますが、この関係で三十九億円の資金枠を確保してございます。また、施設の復旧資金としましては、五十億円の資金を確保しているところでございます。  さらに、自作農維持資金につきましては、天災融資法の発動をまって必要なまた特別枠の設定についてもできることにしておるところでございます。  また、天災融資法につきましては、先ほど申しましたような資金需要の調査に基づきましてその確保を図るといったようなことを考えておるところでございます。
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会議録
86
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
86
初村滝一郎
はつむらたきいちろう
自由民主党
null
null
○初村滝一郎君 きょう福岡の問題が各委員から出たんですが、私も福岡県の方から陳情を受けた。それで、あらまし簡単に申し上げますと、十七号、十九号の災害が非常に大きかった。中でも十九号では十一名の死者、六百五十九名の負傷者を出しておる。そこで、公共関係事業、すなわち道路、河川、農業あるいは果樹、林業、水産業合わせて十月十九日現在で千三百億以上ということを私は陳情を受けました。また、佐賀県からも、十七号、十九号で、十月十一日現在、農林漁業で三百二十九億。このうち水稲関係だけで百三十億、これは有明海の海水が佐賀平野一面に被害を及ぼしたんですね。この塩水の被害だけでも百五億ということを聞かされました。したがって、両県に対する調査を早急に実施していただいて適切なる処置をお願いいたしたいと思います。  最後になりますが、この被災しました公共土木施設、農林水産施設の災害復旧については、補正予算において十分予算措置を講じ早急に工事が完了するよう特に要望いたしまして、国土庁長官の決意を伺って、私の質問を終わります。
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112114339X00119911021
会議録
87
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
87
西田司
にしだまもる
自由民主党
国土庁長官
null
○国務大臣(西田司君) 今回の災害の被害状況は極めて甚大であります。被災者の救済救護を万全を期して進めることはもちろんでございますが、早急に復旧を進める必要があると考えております。  このため、既に政府におきましては、九月二十日及び九月三十日に開催した災害対策関係省庁連絡会議での申し合わせに基づきまして、被災者に対する適切な救護救済措置を講ずるとともに、ただいま御指摘のございました道路あるいは河川、農業用施設等被災施設の早期復旧等の所要の対策を推進してまいります。  また、災害復旧等に要する経費につきましては、国土庁といたしましても必要に応じ財政当局に対し適切な予算措置がとれるようお願いしてまいる所存でございます。  今後とも、関係省庁や地方団体と密接な連携をとりながら、政府として対策に万全を期してまいりたいと考えております。
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会議録
88
121
参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
88
及川順郎
おいかわじゅんろう
公明党・国民会議
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○及川順郎君 今回一連の自然災害で被害を受けられました多くの被災者の方々に心からの哀悼の意とお見舞いをまず申し上げるものでございます。  先ほど来から同僚委員の質問を聞いておりまして、実は共通する部分が非常に多うございます。たるべくその部分を省きまして質問をいたしたいと思います。  私も今回の一連の災害では、青森、秋田、岩手、宮城、山形、山梨、そして九州の福岡を中心にした各地をお見舞いしながら被災の状況を見てまいりました。きのうは東京都内の状況を見てまいりました。大変耳ざわりなことも今回の質問には出るかもしれませんが、被災者の方々が率直に受けている印象を私はじかにぶつけられまして、国政に参画する者として深く反省をしながら、やはり改善をしていかなければならぬなと思うことが多々ございましたので、その中で幾つかの点を申し上げたいと思うわけでございます。  先ほどお話が出ておりました天災融資法の発動、激甚災指定の問題につきまして、どこへ行っても、政府、国の対応が遅いという声が非常に強く出されました。もう一つは、どういう状況に進展していくのかわからない、こういうことがございます。このわからないという点については地元自治体でも努力をして、パンフレットをつくったりチラシをつくったりしながらこれに対応している努力もございましたが、この遅いという問題については、全体的に動いていくためには時間がかかるということも、私たちはその立場ではわかります。  しかし、被害を受けている側の人たちから見るならば、きょう、あす、そしてこの冬場をどう過ごすか。長く見ればもう果樹等の復旧のためには四、五年かかる、こういう長期的なこともございますが、とりあえずはとにかく出荷するための箱は買い入れた、消毒の代金も借りている、そういうところへお金を返さなけりゃならない、そのお金をどうするか、ここからまず始まっている。確かに、被害を受けた状況に対する現場の対応もさることながら、そういうのを頭に描きながら落ちたリンゴの整理をしているという状況がございました。  さっき、自殺した話も聞きましたが、私も実はそこへ参りました。本当に涙する思いでございましたが、その関連で先ほど来から質問をしているんですけれども、政府側の答弁というのは具体的に結論が出るまでのプロセスが私ははっきりしないと思うんですね。非常に私たちも現場で説明がしにくい。  そこで、天災融資法の件につきましては今週末、来週早々には状況を掌握して関係省庁と協議に入る、この結論が出るのはいつごろなんでしょうか。この見通し、それは多少のずれはあったとしても、今までの常識からいって、今回のこの厳しさからいって、いつごろ発動できる、そして現場にはいつごろお金が行ってどうなるというあらあらの見通しが説明できるような、そういう答弁が私は欲しいと思うんです。  それからもう一つは、激甚災害指定につきましても、この指定地域、関係省庁、各地方の状況を全部まとめて、そしてその地域地域に指定をしていく。これにつきましても、現在、地方自治体あるいはそれぞれの地域でまとめているのがいつまでかかって、それを早く出すように督励している、それがいつごろまとまる、そしてそれに対する協議はどのくらいの日数がかかるのだ、結論はいつごろ出る、こういう回答を出していただけませんか。その答弁を求めます。
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会議録
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参議院
災害対策特別委員会
閉会後第1号
1991-10-21T00:00:00
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今藤洋海
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農林水産省大臣官房審議官
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○説明員(今藤洋海君) 天災融資法の発動でございますが、先ほど申しましたように今週末ないしは来週早々にも各省庁と協議に入りたいということでございますが、御案内のとおり最終的には政令の制定作業が必要になってくるわけでございます。  過去の災害の例で見ますると、天災融資法の発動は災害終了後おおむね五十日ないし六十日を要しておるわけでございます。いずれにしましても、今後とも一日も早い対応を目指して作業を進めてまいりたいと考えております。
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